- 日時:
- 2008年4月3日(木)
- 時間:
- 19:00〜21:00
- 場所:
- 世田谷ものづくり学校2階 スタジオスクール
近年こそ、ホスピタリティーを大切にするお店が増えてきましたが、まだまだ「おいしいパンを作れば売れる(繁盛する)」という意識が横行しています。実は、「また行きたい!」と心から思わせてくれるリピーターのあるパン屋さんは、おいしいパン+αが必ずあります。それはいったい何なのか・・・?わかるようでわからないこの答えを、パンのガイドブック『パン屋さんが好き!』の監修や雑誌のパンコラムの連載など幅広くご活躍中の“パン職人”ならぬ“パン食人” Clevaさんに、「取材したくなるパン屋さん」をテーマに独自の視点から見たパン屋さんの魅力や記事には書ききれなかったエピソード、伝えたいことなどをインタビュー形式でいろいろお話を伺っていきました。
まずはじめに、Clevaさんが“パン好き(趣味)”から“パンライター(仕事)”へ転身した経緯などをお伺いしたのち、話は旭屋出版から毎月発刊されている「カフェ&レストラン」で2007年6月から連載されている「親愛なるパンへ。クレバのメッセージ」の取材と執筆を通してのパンのお話にうつります。ちなみにクレバさんが連載を始めるにあたって、「読者の方に伝えたい!」と思ったことは、「カフェなども飲食店でおいしいパンを提供してほしい」「食べ手側の目線で伝えたい」この2つだったそうです。
そして、たくさんの取材したパン屋さんのなかで、取材経験が全くない中で初めて行った「ゼルコバ」。経営の難しさや厳しさ、これまで知らなかった現実を教えられ、パンへの視点が変化した「ツォップ」の店と人の魅力について。パンをギフトにすることをテーマにした記事で取材した「シニフィアンシニフィエ」のグローバルな視点を持って日々のパン作りに励んでいる姿勢。今まで取材した中で一番印象に残っている「ル・クール」の菅井シェフの哲学やこだわりについてお話しいただきました。
また、クレバさんがおすすめする「ル・クール」のカンパーニュを使ったパン料理(写真)も登場し、終始アットホームな雰囲気で進んでいきました。
このトークイベントを通じ、魅力あるベーカリーについて語られる際、お店で働くパンを作る人、またその人を支える人、お客様と直接かかわる販売員の人のパンへの愛情やパンの知識が重要であることや、日本のパン文化を豊かにしていきたいというグローバルな視点を持って日々のパン作りに励んでいる姿勢は、人が集まるパン屋さんの秘密は実はそういったところにもあるのかもしれないと感じさせられます。
イベントの最後には、Clevaさんらしいサプライズ!「ポム・ド・テール」の工藤シェフにお願いをしてこの日のためだけに作っていただいたという桜の花の塩漬けとクリームチーズを巻き込んだ春らしいベーグルが参加者全員に配られました。
《プロフィール》
Cleva
パンコーディネーター/パン食人
人気のパンサイトClevalessを運営。育児のかたわら、パン屋巡りとお取り寄せを通じて出会ったおいしいパンとパン屋を紹介する。パンのガイドブック「パン屋さんが好き!」「パン屋さんが大好き!」の監修を手掛け、現在は女子系サイト『r.o.m.o.』、パン屋さん検索サイト『パンさがし』、カフェ&レストラン(旭屋出版)でコラム連載中。