- 日時:
- 2009年4月6日(月)12:30〜15:00
- 場所:
- FAMER'S MARKET二子玉川2F ゆっくりとカフェ
- 講師:
- さかまき よしみ/酒井 雅夫
レポート担当のcotocotoです。今回は私がパンコーディネーターとしてワークショップを開くことになりました。どうしても実現させたかったフランス菓子パティシエとのコラボレーション企画を様々な内容で考えた結果、「再生」というコトバに想いを込めることにしました。
当日は青空に満開の桜、散り始めの桜と気持のいい日となり、ここにスウィーツがあれば贅沢な一時を過ごせること間違いなしです。本日の講習品目である「ポロネーズ」は、代表的な再生菓子のひとつ。硬くなってしまったブリオッシュをくり抜き、クリームやフルーツを詰めメレンゲで包み込み焼いたものです。ポロネーズの歴史は古く、メレンゲの白さをポーランド人の色の白さに例えたり、ふんわりとした様子をドレスの形に例えて名前が付けられたそうです。
最初にパンコーディネーターさかまきが再生菓子について少し話をします。
「再生菓子」とは売れ残りのパンを新しい形にして翌日の売り物にしたもの。でも、これは昔の話。現在は、衛生の観点から売り物にする場合は「再生」ではなく「新規」で作るものとされており、「再生菓子」そのものも華やかさがあまりないため、近年ではお店に並ぶことも少なくなってきているようです。
そもそも「再生」とは無駄なく製品を作ることで、失敗を応用し、新しいものに変えることを意味しています。“頭に引き出しを増やす”という言葉を耳にしますが、引き出しが多いということは再生能力が高く感性も豊かだと考えることができるのです。一手間加えるだけでまた新しい美味しさを作り出すシェフの手さばきを見ながら、「再生」というコトバを考えていただきたいと思いました。
続いてデモンストレーション。ここからは、酒井シェフにバトンタッチ。単なる食事パン“ブリオッシュ”が食感をも変えて“スウィーツ”に変身していきます。参加された方にもお手伝いいただき「ポロネーズ」を仕上げました。
くり抜くと言ってもただくり抜くわけでなく三段に切り分け、間にクレームパティシエール、フルーツを挟んでいきます。皆さん無言で、でも表情柔らかく作業を進めていました。
参加された方は、シェフのテクニックを間近で見ることができた上に、フランス語を学べて、その意味や由来なども聞けたので内容濃くよかったと仰ってくれました。
最後に出来あがった「ポロネーズ」を食べながらのお茶会にて、シェフとの質疑応答。参加者の方は皆、普段からパン作りをされていらっしゃるだけあって質問も熱心!オーブンの話からバターの扱いについて等お話を聞かせていただきました。もっと時間がほしかったですね。「また参加したいです!」の声に大感謝。ありがとうございました。(cotocoto)
酒井雅夫シェフのご紹介
広尾有栖川公園の近くにクレモンフェランというフランス菓子店がありました。
2年前にクローズされ現在はアトリエ・クレモンフェランとして小さなお菓子教室を開いています。
パンやお菓子のことをより深く知りたい方はさかまき(painwine@gmail.com)に連絡をください。
《講師プロフィール》
さかまき よしみ
パンコーディネーターエキスパート/食育インストラクター絵本の読み聞かせを中心に「食べること」の大切さを伝える活動をしている。傍ら、子ども目線から追った食卓の提案(レシピ開発)やパンとワインの教室も行う。また一般社団法人 日本パンコーディネーター協会主催ワークショップの運営補助を務めている。
教室のこと
http://cotocotocotona.blog49.fc2.com/
酒井 雅夫
フランス料理アカデミー日本支部会員
1974年に渡仏。77年にシャルルプルーストコンクールにて日本人初の優勝。 83年クレモンフェラン(広尾)オープン。帰国後レストランのベーカーシェフから独立しオープンしたフランス菓子店だったが2006年にクローズ。07年に小さなお菓子教室アトリエ・クレモンフェランをオープン。
ファーマーズマーケット二子玉川とは? ファーマーズマーケット二子玉川は1階に農家の生産する安心・安全・新鮮な地場野菜や園芸の直売所。2階に地場野菜を使った料理を食べることのできる「ゆっくりとカフェ」を併設した総合施設です。世田谷区の支援で世田谷まちのステーションとして、地域のにぎわい創出や産業の活性化、世田谷の魅力アップ促進を図ることを目的に、誰もが気軽に立ち寄ることができる、まちの拠点としてワークショップを開催しています。 |