パンコーディネーターが薦めるアフタヌーンティー
アフタヌーンティーは、通常3枚のお皿で構成されます。3段重ねのティースタンドが印象的ですが、本来はこのように一枚ずつテーブルに並べるのが正式なスタイル。ティーフードはお喋りを妨げないよう、手で持って食べやすいものを用意しましょう。
★ 一皿目:サンドウィッチ
フィンガーサンドウィッチ、またはティーサンドウィッチとも呼ばれます。きゅうりやハム、卵、チーズ、スモークサーモン、ローストビーフなどのフィリング一種類ずつを、薄いサンドウィッチ用にスライスした食パンにバターを塗ってはさみ、食べやすいように小さくカットします。クラムのキメが細かいプルマンタイプの食パンがお薦めです。
紀ノ国屋の店舗では、フィンガーサンドウィッチにピッタリのホワイトブレッドもありますが、より手軽に楽しみたい方にはアフタヌーンティーにもそのままお出しできるサンドウィッチミックスがおススメ。
★ 二皿目:スコーン
なんといってもアフタヌーンティーの主役です。イギリスで定番のレーズンスコーンは、紀ノ国屋でも30年近く愛されているロングセラー。スコーンの普及と日本のティータイムに大きく貢献したともいえるでしょう。また、オリジナルで開発したアイリッシュスコーンは、イギリスやアイルランドでも欠かせないパンの友マーマレードをイメージしたオレンジピール入り。バターと卵のコクのある口当たりと、オレンジピールのほのかな苦味のコントラストが特長です。
イギリスで親しまれているレモンカードは、特にアイリッシュスコーンにお薦めの組み合わせです。オレンジピールたっぷりの生地に、レモンカードの爽やかな酸味が加わって、さらに魅力を増しています。
★ 三皿目:スイーツ
紅茶のお代わりも進み、さらにおしゃべりも弾むころ。ビスケットやタルトレットなど気軽につまめる焼き菓子をたくさん用意しましょう。紀ノ国屋では、プチフールクッキーやフルーツケーキなどの焼き菓子をバリエーション豊かに揃えています。
ここで紀ノ国屋プレーンスコーンを使った、イギリス南西部デボンシャー州の素朴で簡単なお菓子「デボンシャースプリット」の作り方をご紹介します。ひと手間加えたスイーツがあるだけで、お茶の時間がより温かみのあるものとなります。イーストを使って発酵して焼き上げたプレーンタイプのスコーンは、レーズンスコーンの発売を受けて、お客様のご要望に応えながら作り上げた紀ノ国屋オリジナル。軽くふんわりと焼き上げているのでティータイムの他に食事用パンにも幅広く活躍します。もともと小さな丸いパンで作るデボンシャースプリットを、パンに似た風味をいかしてプレーンスコーンでアレンジしました。
【デボンシャースプリット】
プレーンスコーンはナイフで横半分にカットする。下半分のスコーンにクロテッド・クリームを一面に塗り、その上からストロベリージャムをのせ、さらにもう一方のスコーンをかぶせて出来上がり。
クロテッド・クリームは、デボンシャー・クロテッド・クリームともいい、デボンシャー州の名産品です。
これらのお供をするのがもう一つの主役、紅茶です。ポット一杯熱々に淹れ、牛乳をたっぷり添えます。温めた牛乳は紅茶の風味をそこねるので、ぜひ冷たいままで。ミルクティーにお薦めの紅茶は、紀ノ国屋アッサムTGFOP。力強さとバラのような香り高さを兼ね備えた味わいを楽しめます。ストレートなら、世界3大紅茶であるウバか、ダージリンで鮮やかな水色と香りを楽しんで。
パンコーディネーターが薦める≪紀ノ国屋≫クリームティー
クリームティーは、忙しい現代人のための簡易版アフタヌーンティーともいえます。スコーン1〜2つにクロテッド・クリームとジャムをたっぷりと添え、紅茶といただくものですが、今回は、紀ノ国屋のアイリッシュブレッドとアイリッシュダンディブレッドで、新しいクリームティーの楽しみ方を提案したいと思います。
サワー種を使ってそれぞれオリジナルの配合で焼き上げたこれらのクイックブレッドは、キメが細かくしっとりとした食感が特長です。この風味をダイレクトに味わうためにも、トーストせずにそのままお召し上がりください。
★ アイリッシュブレッド
カッテージチーズを盛り、上からりんごの花のはちみつをお好きなだけたっぷりとかけましょう。アイルランドでもよく食べられているカッテージチーズは、しっとりとしたキメ細やかなアイリッシュブレッドともよく馴染む食材です。その上、はちみつもりんごもカッテージチーズとの相性は抜群。
★ アイリッシュダンディブレッド
ラムレーズンとくるみの食感や風味をいかすため、バター(食塩不使用)をさっと塗るだけ。バターは、フレッシュなクリームのように口どけのよいものを選んでください。アイリッシュダンディブレッドのおいしさもぐっと引き立ちます。
気軽なクリームティーのお供には、アイリッシュブレッドに合わせて、アイルランドのビューリーズの紅茶をどうぞ。茶葉は飲み方に合わせて、ミルクティーなら、アイリッシュ ブレックファスト、ストレートで楽しむならアフタヌーンを選ぶのをお薦めします。
「パンと野菜のおいしい教室」主宰。ワークショップの企画実行をはじめ、雑誌や企業サイトなどで季節の野菜を使ったパンメニューのコンテンツ提供を行うなど、さまざまな情報を発信している。一方で、イギリスの文化・自然にも魅せられており、イギリスや日本でのアフタヌーンティー巡りの趣味も持つ。旬を大切にしながら、野菜・果物とパンのおいしい関係を追及し、伝えていきたいと活動中。
今回ご紹介した商品の詳細についてはe-shop KINOKUNIYAでご覧頂けます。(商品のご購入も可能です)