公益財団法人 日本生涯学習協議会(所管:内閣府) 監修・認定 パンコーディネーター認定講座主催

一般社団法人 日本パンコーディネーター協会は、パンを通じた生涯学習の普及推進を活動の大きな目標に掲げ、食の世界でのプロフェッショナルを育成・輩出することを目的としています

 

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連載

パンコーディネーターのお仕事

パンコーディネーター 柳澤 留美子さん



石窯で焼きあげたパンの美味しさと感動を多くの人に伝えたい


レストランで人気のビーフシチューが家庭でも楽しめる

レストランで人気のビーフシチューが家庭でも楽しめる

「お店のスタッフと一緒にパンのおいしい食べ方を考え、お店ではお客様にパンのペアリングの提案を行っています。」そう語るのは、軽井沢にある老舗有名ベーカリー、浅野屋の軽井沢旧道店で販売や商品企画等、店舗運営の全般業務に携わっている柳澤留美子さん。
浅野屋は、昭和8年(1933年)に、現在の千代田区麹町で洋酒、食料品、パンを販売する「浅野商店」として誕生して以来、どこよりも早くヨーロッパの伝統的なパンづくりに感銘を受け、多様化する日本食文化の中に欧風ハード系のパンの価値を見出してきました。なかでも、柳澤さんの勤務する軽井沢旧道店はパンの物販のみならず、料理とパンの相性や主食としてのパンの提案を行うコンセプトのレストラン「シェ・マリー」も併設しており、いち早くパンと食卓の提案をスタートさせた店舗でもある。地元では知らない人は居ない人気店であることはもちろん、軽井沢観光の際には必ず訪れたいパン屋さんとして、遠方から軽井沢にいらっしゃるお客様からも愛されつづけているお店。
お店に入ると、店舗奥にあるスペイン製ファルファス社の薪式石窯の存在感をはじめ、ずらりと並んだバラエティに富んだ石窯パンと、パンを美味しく食べるディップ類やお惣菜、スープ等が店内に並んでおり、パンがある食卓を一層盛り上げてくれる提案が店中にあふれている。パンを楽しみに買いにいらしたお客様が、帰りにはパン+αのおいしものを買って帰る―――。まさに、パン食の提案型店舗の理想形といえる。


パンがある食卓をより華やかに引きたててくれる、手作りディップや総菜が勢ぞろい


ずらりと並んだ自家製ディップ各種。写真左上から黒ゴマバター、アンチョビバター、タップナード左下からメイプルバタークリーム、ガーリックバター、ドライトマトのディップ

ずらりと並んだ自家製ディップ各種。 写真左上から黒ゴマバター、アンチョビバター、タップナード 左下からメイプルバタークリーム、ガーリックバター、ドライトマトのディップ

柳澤さんが現在、パンに関わる仕事に就くきっかけになったのは、あるパンとの出会いだった。そのパンとは、“ボンジュール チーズ”という現在も浅野屋では人気のパンだ。「焼きたてのパンの美味しさに感動しました。」ふっくら、モチモチとした食感のソフトな生地のなかに、チーズがはいっている。窯から出したてのその美味しさに感動し、それからパンの美味しさに目覚めたという。現在、柳澤さんは店舗でお客様にパンを提案するパンコーディネーターとして、また同時にパンを愛する生活者の1人として、“パンをもっと美味しく、楽しんで食べていただくにはどうすればいいか”という原点の想いをカタチにすべく日々の業務に取り組んでいる。そんな柳澤さんが是非パンと一緒に食べてほしいとオススメしてくれたのはオリジナルビーフシチューと自家製ディップ。
ビーフシチューは本店奥のレストラン「シェ・マリー」で、創業当時から現在も不動の人気を誇る看板メニューだが、お客様から「パンと一緒に自宅でも食べたい!」という強いご要望にお応えし、お持ち帰り用にパック詰めしたものを商品開発。石窯で焼き上げた食事パンがいっそう引き立つコクのある味わいで、パンを買いにいらしたお客様がご自宅用だけでなく、知人のお土産としてパンと合わせて購入することはもちろん、軽井沢という立地を活かし、屋外のキャンプや別荘でも気軽にパンと一緒に楽しめるお料理として大人気のアイテムだ。

また、常時8種類ある自家製ディップも食シーンに応じて楽しめるよう、味わいのバリエーションが広く構成されている。パンに塗ったり、のせたりして楽しむことはもちろん、パスタのソースやお料理の隠し味としての活用できる、汎用性の広い一品に仕上がっている。


石窯と人との対話から生まれるパンのおいしさ


浅野屋のなかでも軽井沢旧道店にしかないスペイン製石窯は薪で火を起こしている。特に一年を通して寒暖の差が激しい軽井沢では、温度の調整が難しいため、常に職人と窯とが会話をしながらの作業になる。窯のコンディションとパンの焼き上がり具合を見ながら人の手によって生み出されたた石窯パンはどれもしっかりとよく焼きこまれたクラストが香ばしく、噛むほどに味わいが広がり、強いうまみがある。

軽井沢旧道店にしかないスペイン製薪式石窯

軽井沢旧道店にしかないスペイン製薪式石窯

左奥から:フルーツライ(1113円)、国産小麦全粒粉パンドミ(ミニローフ 368円)、軽井沢レザン(1.5円/g)

左奥から:フルーツライ(1,113円)、国産小麦全粒粉パンドミ(ミニローフ 368円)、軽井沢レザン(1.5円/g)



<おすすめの食べ方紹介>

「軽井沢レザン」を使った”サクッ””フワッ”フレンチトースト!
レーズン入りのリッチな生地の周りに、フランスパン生地をくるりと巻いた、二層の味わいが楽しめるパン、「軽井沢レザン」。この軽井沢レザンを約3センチの厚めにスライスして、アパレイユ液をしみこませ、サッと焼いたフレンチトーストは、朝食にもデザートにもぴったり。「外側のこんがりとジューシーに焼けた部分と、中央のソフトでモチモチっとした部分とで異なる食感が楽しめるんです」と柳澤さん。

香草とオリーブオイルの風味豊かなドライトマトのディップで贅沢ピザトースト!
毎日食べている食パンが、ちょっとリッチなピザトーストに早変わり。時間のない平日の朝でも簡単にできて、満足度いっぱいの贅沢トーストです。


おすすめの食べ方紹介

店舗情報

浅野屋
浅野屋 軽井沢旧道店 

長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢738
TEL:0267-42-2149 FAX:0267-42-2162
営業時間/7:00〜21:00(夏期)  9:00〜17:00(冬期)

※土・日・祝日や季節などにより多少変動いたしますので、詳しくはお電話にてお問い合わせください。

レストラン シェ・マリー (店舗内の右奥に併設)
営業時間/7:00〜21:00(夏期)  9:00〜15:00(1月、2月)、9:00〜17:00(3月)
※土・日・祝日や季節などにより多少変動いたしますので、詳しくは旧道店(Tel.0267-42-2149) にお電話にてお問い合わせください。
ブランジェ浅野屋
http://www.b-asanoya.com/

プロフィール

柳澤 留美子さん

柳澤 留美子

パンコーディネーター
ブランジェ浅野屋で味わった、窯から出したてのパンの美味しさに感動し、以来、パンの美味しさに目覚める。
高校卒業後、ブランジェ浅野屋旧道店に就職。
東京店舗・事務・経理などを経て、現在は、社内研修人材教育・軽井沢店舗運営などを手掛ける傍ら、店頭でのパンのペアリング提案も積極的におこなっている。

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